人は人間関係において、地位や場面に合わせた役割を果たしています。それを心理学的には、“ペルソナ（仮面）”と呼びます。兼業主婦が職場では「会社員」となり、家では「妻」や「母」となるように、誰でもその状況に合った振る舞いをしようと無意識のうちに感じ取っています。ペルソナがあることで、友人や知人の前で本来の自分を見せられない方も少なくありません。例えば、「しっかり者」と友人から思われている場合、夫婦喧嘩をしても友人の前で取り乱してはいけない、きちんとした口調で話さなくては･･･と本当の自分を隠してしまうものでしょう。しかし、カウンセラーは友人や家族、恋人でもない離れた関係です。そのため、本当の気持ちを打ち明けやすく、自分自身としっかり向き合うことができます。

夫婦間の悩みはとてもデリケートな問題です。夫婦間の問題を親しい人に相談すると、相談相手に良くない印象を与えてしまいます。例えば、自分の両親や仲の良い友人に夫の愚痴や不満を話すと、夫に対して悪い印象を持ってしまいます。すると、夫婦関係が修復した後も夫には悪い印象がつきまとい、相談相手と良好な関係を築くことが難しくなるかもしれません。また、ご近所に知られると「あのご家庭はうまくいっていない」「夫婦仲が良くない」と思われる場合もあるでしょう。そのような周囲への影響を考えると、友人・知人・親族など親しい人には相談しづらいものです。
電話による夫婦カウンセリングは、周囲に相談内容が漏れる心配はありません。カウンセラーは守秘義務を第一としていますので、人には言いづらい悩みや愚痴などの秘密をしっかり守ります。周囲に遠慮することなく溜め込んでいた思いを話すことで、肩の荷が下りて気持ちが晴れやかになります。